口座開設の申し込みの際、ちょっと迷ってしまう項目があります。「特定口座」と「一般口座」の選択です。さらに特定口座のなかでも「源泉徴収あり」と「源泉徴収なし」が選べるようになっています。
結論からいえば、初心者は迷わず「特定口座(源泉徴収あり)」を選びましょう。特定口座とは、カンタンに納税申告を行うための口座です。
株式などの売却で得た利益は、所得として納付する必要があります。「一般口座」を持っている人の場合、年間を通じた取引について自分で計算し、書類を作成して、税金とともに税務署に提出しなければなりません。
「特定口座」を開設していれば、その口座での年間の取引については、証券会社が損益を計算してくれます。さらに「源泉徴収あり」を選んでいれば、税金の納付も証券会社が代わりにやってくれます。「源泉徴収なし」を選んだ場合は、証券会社から年間取引報告書が送られてくるので、それを確定申告書に添付して税金とともに税務署に提出します。
特定口座(源泉徴収あり)で取引をしている人は、確定申告の必要はありません。ただし、次のようなケースでは申告したほうが有利になります。
年間トータルでマイナスになった人は、確定申告をして税務署に申告することで、翌年以降3年間にわたって損失を繰り越すことができます。
また、複数の証券会社に特定口座を持っており、そのうちのひとつが年間トータルでマイナスになっている場合も、確定申告をすれば、利益の出ている口座と損失の出ている口座を相殺でき、払いすぎた税金が戻ってきます。詳しくは国税庁のホームページなどで確認してください。